オールセラミックの王座に着いたジルコニアについてのお話です。
参入して来た頃は、透明度が低く、奥歯にしか使えませんでした。
今では透明度も上がり、全ての歯で使用できる素材になりました。
どんな素材か簡単にご説明しますね!
高密度の結晶体で、その硬さは1250HV(ビッカース硬さ)を誇ります。歯のエナメル質の硬さが3〜400HVと考えると結構硬いですね!曲げ強さ(曲げ荷重に対して破壊が起こる力)は600〜1400MPaで、エナメル質8〜90MPaの歯のエナメル質に比べるとかなり強いですね。
強さを出すアルミナの配合を落とすことで、前歯に使っても美しい色味を再現できるタイプのものも多く出て来ています。
硬ければいいというわけでもないし、自分の歯以上の素材は残念ながらありません。
奥歯はどうしても力がかかるので、割れるリスクがあります。ジルコニアは絶対に割れない!というわけではないし実際に割れた症例もありますが、他のオールセラミックに比べると強さには自信のある材料です😄
そしてこれは全てのオールセラミックに言えることですが、歯垢(プラーク)がとても付きにくいので、清掃性がよく、次の虫歯になるリスクを下げることが出来ます😄
キネシオロジーで見てみると、ジルコニアは合わなくて、他のオールセラミックなら合う方、どちらも合わなくてGOLDだけが合う方、など本当に様々です。
当院ではジルコニアも色んな種類を取り揃えているので、自分に合った材料を選んでみませんか?
<参考文献>
末瀬一彦他「歯科材料学UPDATE」医歯薬出版株式会社
中嶌裕「スタンダード歯科理工学」学建書院
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