一般診療
インプラント
その可能性と予後
最近では歯を失った時に1番にインプラントを考える方も増えてきています。
ブリッジのように残った歯を削らずに、入れ歯で気になる違和感も少なく、とても有用な方法だと思います。
データとしても、10年の予後は93〜96%(*1)、20年でも93%(*2)と、いい数値です。
事実、快適に過ごされている患者さんはたくさんいらっしゃいますし、その満足度も高いです。(*3)
一方で、全身的に免疫不全や糖尿病などの病気のある方では、推奨すべきでないという報告もあります。(*3、4、5)
また、インプラントの原材料であるチタン合金と、インプラントと被せ物の橋渡しになるパーツの金属が反応してガルバニー腐食を起こす(*6)という可能性もあります。
さて、当院ではインプラントは第1選択としては推奨していません。
理由としては、金属を骨の中に埋め込んだ際の全身に及ぼす影響が不確かだからです。
ただ、選択肢として切り捨てるには魅力のある治療法でもあります。
人の頭の骨は、大きく分けると、上下に分かれます。
上の骨は頭を守るためのものなので、個人的に、インプラントを入れることに抵抗があります。(これはエビデンスではなく、私の直感です。)
下の骨は舌を含む筋肉の中心で、骨格を支えるために重要です。
噛み合わせは、下の歯と舌を含む筋肉の位置によって決定づけられるので、下の骨はとても大切な役割を果たします。
下の奥歯を失うことは、噛み合わせを狂わせ(*8)、残った歯にも影響が出るので、何らかの代用が必要になります。(*9)
本来であれば、身体に外科的な処置を加えない入れ歯をおすすめしたいところですが、下の入れ歯は舌の動きの妨げになることがあります。
これが続くと、舌が喉の方に押し込まれてしまい、全身への酸素供給量の低下につながる可能性(*10)があり、全身的にも悪影響を与えることがあります。(*11)
全身のことを考えると、下の奥歯にインプラントを入れることは、健康な人であればメリットがデメリットを上回ることもあると考えています。
当院では、インプラントを選択される際は、キネシオロジー等で調べてからインプラント治療を行います。
インプラント自体、紀元前600年頃の金属を歯の代わりに顎に埋め込んでいる遺骨が発掘されています。
その歴史は浅いようで、長かったりします。
私たちは、医療の分野を含め、まだまだ発展途上にあります。
そんな中で、自分の歯に近い使用感を味わうことのできるインプラントは、1つの有力な選択肢と言えることは間違いありません。
*1 Mark-Steven Howe et al.Long-term (10-year) dental implant survival: A systematic review and sensitivity meta-analysisMay:84:9-21.J Dent(2019)
*2 Andrea Roccuzzo et al.Clinical outcomes of dental implants in patients with and without history of periodontitis: A 20-year
prospective study.Dec;49(12):1346-1356.J Clin Periodontol(2022)
*3 Natthasit Pradyachaipimol et al.Patient satisfaction following dental implant treatment: A survey.Jun;25(3):613-623. Clin Implant Dent Relat Res(2023)
*4 Lamees R Alssum et al.Repeated implants failure in young patient with idiopathic nephrotic syndrome: a case report with brief review of the literature.Jan 5;24(1):25.BMC Oral Health(2024)
*5 Nikhil Mistry et al.Diabetic Patient in the Chair for Implant Surgery.Jul;67(3):515-517. Dent Clin North Am(2023)
*6 Ahmad Mubarak Al Ramil et al.Dental implants for patients with oral mucosal diseases: A narrative review and clinical guidance. Oct-Dec;60(4):687-696. Dent Med Probl(2023)
*7 Soung Min Kim et al.Oral galvanism related to dental implants.Oct 6;45(1):36. Maxillofac Plast Reconstr Surg(2023)
*8 Helen L Craddock et al.Occlusal changes following posterior tooth loss in adults. Part 2. Clinical parameters associated with movement of teeth adjacent to the site of posterior tooth loss. Nov-Dec;16(6):495-501. J Prosthodont(2007)
*9 Shuri Fushida et al.Decrease in posterior occlusal support area can accelerate tooth loss: The Suita study.J Aug 21;65(3):321-326. Prosthodont Res(2021)
*10 Sang Hyeon Ahn et al.Tongue Volume Influences Lowest Oxygen Saturation but Not Apnea-Hypopnea Index in Obstructive Sleep Apnea. Published online 2015 Aug 17. PLoS One.(2015) 10(8)
*11 Jens Christian Laursen et al.Lower Blood Oxygen Saturation is Associated With Microvascular Complications in Individuals With Type 1 Diabetes.Dec 17;108(1):99-106.J Clin Endocrinol Metab(2022)
一般診療
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ホワイトニング〜オフィス〜
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虫歯治療
虫歯の要因は複合的なものです。一度虫歯になると他の組織のように自然治癒はしないので、治療が必要になることもありますが、なぜ虫歯になったのかを考えながら更なる虫歯を作らないためのアドバイスも併せて行います。
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根管治療
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補綴治療(被せ物)
人間の歯の構造は、植物の葉と同じくとても繊細で、ある意味完璧です。人工的な材料で歯を再現することは不可能ですが、その中で最も個々人に合った被せ物をご提案していきます。
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歯周病治療
歯ぐきからの出血はあまり驚かない方が多いですが、もし皮膚に触れるだけで出血したらびっくりしませんか?もはや非常事態ですよね!その出血は、口の中に炎症があることを意味します。
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入れ歯
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インプラント
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ホームホワイトニング(マウスピースを作って、自分で薬液を入れて使用するタイプ)のみ、取り扱っております。